新設エアコンの場合のエアコン工事の流れを説明していきます。
(1) 準備

道具をそろえてお宅に伺います。

新設エアコン標準工事ですと、このような配管4m、ケーブル、ドレン、化粧テープ、プラブロック、穴埋めパテなどの部材が必要となり、通常工事業者が用意いたします。
※中古エアコンですと既存部材を使用した場合、部材代が安くなるというわけです。
【業者を見抜くポイント】中古エアコンの取り付けで「既存の配管部材が使えない」と法外な請求がきた場合は要注意!!

新品エアコンを量販店、通販などで購入されますと、写真のように室内機と室外機(およびリモコン)のみです。

まず最初に新品エアコンで重要なのが保証書の確認です。メーカー保証1年(冷媒回路保証5年)などがございますので確認し、紛失されないように注意しましょう。

そしてリモコンの動作確認です。極めてまれに設置後にリモコン初期不良ということもあります。
(2) 工事開始

ライフスタイルとコストに合わせてベストな設置個所をご提案致します。

写真の事例は配管の穴がクローゼットを通過しなくてはならない隠ぺい配管(別料金の特殊作業)でしたので、お客様にそのご説明と別料金になる理由を理解いただきました。

室内機工事は背板の取り付けからです。背板取り付ける際の水平位置、壁に穴をあけるか、天井建具から釣るなど、壁の材質によりご提案致します。

担当の長谷川は長年の住宅建築やとび職の経験からその場で即答対応致します。

室内機を設置する前に配管の準備をします。

配管を左右どちらから出すか(中古の場合は配管が折れないように慎重に)作業します。

ドレンホースとは室内機から出る水を排水するホースです。エアコン作動時にかなり冷たい水が通るため、温度差で結露の原因となります。

事例のケースのように室内をホースが通る場合では要注意です。そこで断熱材(写真の白い包帯のような布)を巻いて入念に処理します。
【業者を見抜くポイント】室内をホースが通る場合に断熱処理をしていなければ要注意!!
※さらに注意点として、排水には水圧がありませんのでドレンホースは高い位置から低い位置に配管し重力により排水するのが理想です。
【業者を見抜くポイント】ドレンホースが高い位置から低い位置に向かう配管にしていなければ要注意!!

ケーブルの中は銅管になっていて90度に折り曲げることはできません。クローゼット内の隠ぺい配管も慎重に緩やかに曲げて配管致します。

※中古エアコンの使用済部材の場合には加工効果も考慮してかなり慎重な作業が必要です。

ケーブルを特殊な器具でフレア加工(ラッパ状)して、トルクレンチで適切に接続します。

ジョイント部は温度差による結露に注意が必要で、断熱材を巻いて入念に断熱処理致します。

隠ぺい配管も段熱処理致します。クローゼット内の配管はカビの原因になりますのでさらなる注意が必要です。

このように2つの穴が同じ高さにある場合はドレイホースの水が途中でたまらないように高いほうから低いほうへ細心の注意が必要です。

トルクレンチで適切に接続します。

「真空引き」とはエアコンガス配管を一度空気を抜いて(真空にして)、余分な空気と水分がない状態で配管にエアコンガスを送り込むことです。

今回は電動式にしましたが真空ポンプには手動式、電動式などいろいろな種類がございます。

ボルトを開放して室外機内のエアコンガスを流します。
(3) エアコン動作確認

いよいよリモコンオン!!ちゃんと冷えるか動作確認です。
正常であれば室外機のジョイント部に水滴が付きます。そしてドレイホースの排水が始めればOKです。
※中古エアコンの不調でガスが不足しているとここに霜が付着して白くなります。(新品ではほぼないです)
(4) 番外編

この真空ポンプでは不足したガスを計測したり、エアコン故障の診断ができます。